相続分に従って、連帯保証債務を相続します。

1.連帯保証とは

連帯保証とは、保証債務のうち分別の利益、催告・検索の抗弁権を有さないものをいいます。

すなわち、主債務者が支払いを遅滞した場合、連来保証人は債務全額について支払い義務を負いますし、主債務者がお金を持っていたとしても先に主債務者に請求してくれなどと主張できないことになります。

2.保証債務の有無の確認

連帯保証債務があると疑われる場合、まずは保証契約書等をチェックする必要があります。

契約書は保証人の手元にないこともありますので、金融機関等から契約書の写しを取り寄せることをお勧めします。

そして、契約書に被相続人の署名押印があるか、確認しましょう。

3.相続分について

では、被相続人が実際連帯保証債務を負っていた場合相続はどのようになされるでしょうか。

例えば、被相続人Aさんが200万円の連帯保証債務を負っていたとして、相続人BC(相続分は等しいものとします)さんが、各々200万円の連帯保証債務を負うという考え方もあり得ます。

このように考えると債権者は保証人が増えてより回収の期待が高くなるということになります。

しかし、これでは債権者を利しすぎているのでこのような考え方は採用されていません。

そもそも、連帯保証債務も分割できる債務と考えることができますので、BCさんは100万円ずつ連帯保証債務を負うことになります。

なお、通常の借金の場合と同様に、当事者の合意保証債務の額を取り決めたとしても債権者に対抗することはできません。

4.その他の保証債務

保証債務にも様々な形があります。特に問題となりやすいのは具体的に保証する中身が定まっておらず、時として予想しなかったような大きな金額の債務を後々負担させる可能性があるような場合です。

特に、相続の場面では相続放棄に3ヶ月という期間制限があるため、このような保証債務は放棄するか否かの判断を困難にする場合があります。

例えば、身元保証とは、雇用において被用者が、使用者に将来与える損害を保証させるものです。これについては、相続時に既に具体的に生じていた債務を除いて相続性は否定されています。一身専属的な債務は原則として相続の対象から除かれるところ、身元保証は当事者の高度な信頼関係に基づくものといえるからです。

また、継続的な取引において、具体的な額を定めずに保証する信用保証についてもやはり相続性が否定されています(最高裁昭和37年11月9日)。

もっとも、具体的な限度額や保証する期間の取り決めがあれば相続性を認める余地があります。

一方で、賃借人の保証人として負う賃料保証債務については、継続的な性質を有しますが相続性が認められています。

5.まとめ

以上のように、連帯保証においては相続分において当然に分割された連帯保証債務を相続します。

そして、身元保証等の内容の不確定な保証債務については、相続性が否定される傾向にあることを覚えておきましょう。