不動産の評価は時価が原則ですが、実際の評価方法には様々な評価方法があります。

不動産の評価方法には、路線価、公示価格、固定資産税評価額、時価と言った色々な評価方法があります。利用目的によって色々な評価方法が用いられています。

路線価

路線価は相続税・贈与税の申告のための価格です。相続税の申告をする場合には路線価により原則となる金額を定めます。遺産分割協議をする際には、この路線価を元にして不動産を評価することがあります。特に各相続人が不動産を取得するような場合には、路線価による評価をすることが公平かつ迅速な解決となることが経験上は多いです。

公示価格

公示価格は不動産取引のための参考としての価格です。遺産分割に際して公示価格を利用するということは経験上少ないです。

固定資産税評価額

固定資産税評価額は固定資産税を計算するための価格です。一般に、固定資産税評価額は時価、路線価よりも低額です。全相続人が固定資産税評価額で合意できる場合はよいですが、遺産分割協議の際に固定資産税評価額を元に計算するケースは余り多くないと思います。

時価

時価は実際の価格です。実際の価格によって計算することは一番適正・公平ですが、時価がいくらかということを検討するのは極めて難しい問題です。不動産の評価は評価をする人によってかなりの開きがあります。(1)業者に販売するのか一般の人に販売するのか、(2)急いで販売するのかじっくり販売するのか等によっても評価が異なってきます。不動産屋さんに査定を依頼すれば一般的な見積を出してはくれますが、複数の業者の査定額がかなり違うというのはよく経験します。

調停・審判の場合

裁判所での調停・審判等になった場合には、まずは当事者がお互いに評価の根拠となる資料を提出します。その上で、不動産の評価額について合意ができれば、その合意した金額を元に計算をします。

不動産の評価額についての合意が難しい場合、裁判所が依頼する不動産鑑定士による鑑定がなされることがあります。この金額はかなり正確性が高く、裁判所も原則として鑑定の金額を前提に遺産分割の審判をします。ただし、多額の鑑定費用(50万円~100万円位)がかかりますし、鑑定期間も2ヶ月~4ヶ月位かかることが多いです。


結局、相続における不動産の評価方法というのは一律に答えが出る問題ではありません。そのため、現在の状況や他の相続人の考え方などに応じて、柔軟な発想で解決方法を考えておく必要があります。