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事案の経緯について

故人は夫・長女と同居。遺言書はなし。長男は遠方に別居

故人の財産は自宅以外にも収益物件である賃貸アパートを多数所有。

家族間の仲が悪く話し合いができず、長男が長女・夫を相手どって調停を裁判所に起こした。夫及び長女を当事務所が代理

事案の概要

亡くなられた方 妻・手塚すゞね様(仮名、80歳、千葉県流山市在住)
相続人 夫・手塚次郎様(仮名、83歳)
長男・手塚三郎様(仮名、55歳)
長女・手塚直子様(仮名、48歳)
遺産の内容 不動産(自宅・賃貸マンション)、預貯金、有価証券、現金

解決方法

当方としては自宅に住み続ける必要があり、不動産を取得する必要があった。また、夫の生活費・入通院の費用を確保するためにも、収益物件である賃貸物件を確保したいという希望が強かった。

そこで、不動産の評価をできるだけ低く合意するため、相手方に対して固定資産評価額で不動産の金額について合意しないかどうか提案

相手には弁護士が付いておらず、固定資産税評価額での不動産評価に合意したため、それを前提に法定相続分で遺産分割調停成立(なお、相手も一部不動産を取得)。

弁護士からのコメント

相続の際によく使う不動産の評価方法は、時価・路線価・固定資産評価額等があります。どのように遺産を分割したいかによって、どのような価格での提案をするかということが変わってきます。

特に、裁判所で合意をする場合には、裁判所での調停の場での即座の判断が求められます。調停の展開に応じて臨機応変な対応がその場でできることが必要です。

最終的には、収益物件を手元に残すことができましたので、高齢のご主人様の今後の治療費等も十分に準備しておくことができるようになりました。

※上記の事例は当事務所で実際にお取り扱いした事例ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で居住地・遺産の額・家族関係等につき事実関係を変更している場合があります。ご了承ください。