色々注意点があります。

1. 遺産分割調停の申立について

遺産分割調停は家庭裁判所に申立をします。裁判所は相手方が住んでいる場所の家庭裁判所です。相手方が複数いる場合にはどなたか1人が住んでいる家庭裁判所に申立をすることができます。遠方の裁判所に申立をすると非常に苦労しますので、できるだけ近い裁判所を探すのがよいでしょう。

2. 裁判所に申立をする場合に必要な書類の注意点

  1. 裁判所に申立をする場合、戸籍を準備する必要があります。皆様も戸籍謄本を役所から取り寄せしたことはあると思います。遺産分割調停の場合には故人の出生から死亡までの戸籍を取り寄せする必要があります。本籍地の役場に郵送で取り寄せ依頼をすることが可能ですが、本籍地が変わっている場合などは複数の役場に取り寄せすることが必要で以外と大変です。
  2. 遺産目録(遺産の一覧)を裁判所に提出する必要があります。不動産については法務局で取得できる全部事項証明書(登記簿謄本)や市役所で発行可能な固定資産評価証明書必要です。また、預貯金については手元に通帳がある場合には通帳のコピーが必要です。手元に通帳がない場合には銀行名・支店名を一覧にして提出します。その他財産がある場合にはそれらの財産も一覧にして提出します。相続税申告をする場合には相続税の申告のために必要な書類とほぼ同様の書類が必要です。

3. 調停手続きについて

調停手続きは1~2ヶ月に1回のペースで進みます。通常は、双方が別々に調停委員に事情を説明します。相続人の確認→遺産の範囲の確認→遺産の評価の確認→特別受益・寄与分等の確認→各人の遺産の具体的な取得内容の確認という順序で進んでいきます。

調停手続きで合意ができない場合には、裁判所が強制的に決める審判手続きに移行します。(ただし、実際のところ、審判手続きに移行するまでにはかなりの回数の調停を行うことが多いです。)

4. 結論

遺産分割調停は話し合いですので、弁護士に依頼しなくても行うことができます。ただし、話し合いと言っても法律に基づいたかなり専門的な話し合いですので事前の準備をしっかりして望むのがよいと思います。

動画で見る相続:遺産分割の調停について

(解説:大澤一郎 弁護士)